人格矯正メロディ
「全部俺のせいだ。ごめん星羅」


海の言葉にあたしは自分の耳を疑った。


「海……今、なんて?」


そう聞く声が震えていた。


「俺のせいだ。ごめん」


『俺のせい』……。


それは海が絶対に言わない言葉だった。


俺が殴るのは星羅のせい。


星羅が悪い事をしなければ俺は殴らない。


今までずっと、そう言われて来たのだ。


気が付くと頬に涙が流れていた。


海が素直に謝ってくれることがあるなんて、思ってもいなかった。


「海……海はあたしのことを、どう思う?」


「俺は星羅のことが大好きだよ。大切にして、守りたいと思ってる」


あたしの体をきつく抱きしめて囁きかける海。


それは、あたしがずっと欲しいと思っていた温もりと言葉だった。


好きな人とは一緒にいるだけで幸せ。


その意味がようやくあたしにも理解できた瞬間だった。
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