私の太陽は?

6月28日(木)


前田「井上さん、今んとこ順調?」
買い出しの指示を終えた前田君がこっちに来てくれた



瑞稀「ちょっと微妙かな?瓦が思ったより多くて……。」



前田「俺、手伝うしな。なんかイベ長として提出しなきゃいけないプリントとか出し終わっちゃって暇で暇で。買い出しも指示したし、何もすることないねん。」




瑞稀「えー……。じゃあ、この瓦3個を新しいダンボールに貼り付けて欲しいの。そして新しいダンボールを三角形にしたくて。」



前田「けど……重くならないか?厳しそう。」
2人で悩んでいた



前田「あっそこは!……平野ぉ〜!!」
前田君は旗の色を塗っていた平野君を呼んだ




平野「んぁ?」
平野君がこっちに来た




前田「物理だけお得意な平野君にこの組み立て方を考えてもらおう!」




平野「物理だけってのがひっかかんだけどな……。しゃーねー、かんがえちゃろっと。」
平野君は原田君が貼ってくれた瓦屋根の元を持ち上げた




平野「重っ。」

平野「そうか…なるほど。おい、前田も考えろ。」




前田「物理赤点の俺に聞く〜??」
平野君と前田君は裏紙に計算式を書いていった




シャ──!!
平野君は書き終わった紙を見せてくれた



井上「直角三角形?」




前田「1:2:√3の三角形にするんだよ。えーと、2つある三角定規のうち、いつも指定袋に入れにくかったやつ!あの形!」
前田君は平野君がもってる紙を使い、教えてくれた。




井上「あー!」
私は手を叩いた




前田「それで、他のダンボールで 袋に入りやすい方の直角三角形を作って、瓦つけたダンボールにぶっ刺して立体的にする。⊿のようにする!⊿の斜辺(斜めのところ)が瓦ね。」




瑞稀「あぁ…。」
私は短時間でここまで考えたことに圧倒された



前田「ってことだよね、平野?」




平野「ああ。あってる。」



前田「よーし!俺がやりますんで!井上さんは他のことやってください!」




井上「いいの?」




前田「よし!……暇なやつ、しゅうごーう!!」




平野「結局手伝ってもらうのかよ……。」









瑞稀「ほんまに平野君には助けてもらってばっか……感謝してます。」
私は教室の端で内装の飾りの提灯を作りながら言った




平野「いや、俺はしろって言われたことをしただけだし。指示してるお前の方が大変だろ?」
平野君はなぜか鶴を折っている




瑞稀「うーん、大変やなぁ。リーダーとか縁が遠かったし、語彙力無さすぎてジェスチャーで無理矢理ね。」



平野「俺は井上さんがいいたいことわかる。必死だし、伝わってるっちゃ伝わってる。」




瑞稀「……良かったです。」
私は微笑んだ




原田「先輩!!全て貼り終わりました〜!!」




瑞稀「えっ!早い!原田君、ありがとう!!」
と、原田君とハイタッチを交わした
年下だからってついついこれを………あちゃ




原田「こんなん、材料揃えば朝飯前っスよ!!」




平野「もう昼飯後だけどな。」
平野君は ぼそっと言った



原田「裕翔くんの正論爆弾投下……!!正論は辞めてください〜。」
平野君でもこんなこと……言うんやね。真顔な平野君が言ったらしょうもなく聞こえない





こんなことをしてたら1日おわりました



残り4日



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