恋人のフリはもう嫌です
キタガワ製作所は、元々はネジを作っていた小さな町工場だった。
近年、ネジ類は海外から安く輸入する企業が増えたため、方向転換を余儀なくされたのが、会社としての岐路だっただろう。
製造業時代のツテや技術を頼りに、海外から安く輸入する企業の、橋渡しをする事業を始めるようになった。
そこからネジだけではなく、あらゆる工業用部品の販売を手掛けるようになり、今の工業用部品の専門商社の形になった。
商社として事業展開していく上で、インターネットビジネスにいち早く目を付けた現社長は、有望な若者に入社してもらおうと尽力したようだ。
そして、IT企業の中でも有名な『ブラウニー国際情報サービス』に勤めていた西山さんに声をかけ、キタガワに引き入れた点が大きな転機になったらしい。