幸せの花束をもらった日に、あなたに愛してるを〜箱庭の少女と舞台俳優〜
「俺は特殊警察だ。エデンには内部調査で潜入していた。レジーナ・マティーニ、お前を逮捕する!!」

すると、どこから入って来たのか武装した警察官が一斉に闘技場に押し寄せてくる。呆気に取られたレジーナたちは次々に拘束されていった。

「エヴァ、もう大丈夫だ」

銃を手にしたシャーロックが現れ、エヴァの縛っているものを外していく。「どうして……」とエヴァは呟いた。シャーロックはニコリと笑う。

「俺は、ユダさんがエデンに内部調査に来ていると偶然知った。そして、協力をするということで脱出させてもらったんだ。それからずっとユダさんに依頼されたエデンつながりの事件を調べる探偵をしていたんだよ」

「そうだったの……」

「騙していてすまなかった」

ユダがシリウスの鎖を外し、エヴァに謝る。エヴァは首をゆっくり横に振った。これで全て終わったのだ。

「エヴァ」

シリウスがエヴァの名前を呼ぶ。もうヴィクトリアと呼ばれることはない。それにエヴァは喜び、涙を流した。

「シリウスさん、無事でよかったです」

「エヴァも助かってよかった」
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