幸せの花束をもらった日に、あなたに愛してるを〜箱庭の少女と舞台俳優〜

「エヴァ、よかったね」

シリウスは微笑み、エヴァの背中に優しく触れる。エヴァは「カレン！」と泣きながらカレンに抱きついた。カレンも涙を流している。

「エヴァ、あの時守ってくれてありがとう！ずっと会いたかった！」

「私も、ずっとあなたを探してた！無事でいてくれて嬉しい！！」

泣き続けるエヴァとカレンを、シリウスとシャーロックは微笑んで見つめていた。そして、シリウスはあの言葉を言おうと決意する。



エヴァとカレンが再開して数日後、シリウスは街を歩いていた。向かったのは花屋だ。季節の花々がたくさん咲き誇っている。

カレンはこの街に住むことを決めた。この町で画家を続けるらしい。エヴァも喜んでいた。

「この花をブーケにしてもらえませんか？」

シリウスはドキドキしながら花束を作ってもらう。誰かに花を贈るのは初めてだ。

「素敵な花束になりました」

店員がニコリと微笑む。シリウスはお礼を言ってその花束を受け取った。