結ばれる運命だから
27

「ちょっと、モッチー。水くさいじゃない。」

昼休み、竹内さんが 私の わき腹を 突く。

「えっ、ああ。あの…」

私は 答え方が わからなくて 口ごもる。


「染谷君と 付き合っているなら 早く 言ってよ。」

竹内さんの言葉に 山本さんが クスッと笑う。


「はい、あの。でも そんな。」

私の 意味不明な反応に

「モッチー、真っ赤。あんまり イジメちゃ駄目だよ。」

山本さんが 助けてくれる。


「だって、本当に ビックリしたんだから。意外過ぎて。」

と言う竹内さんに頷き 山本さんも言う。


「私達に 気付かせないって すごいよ、モッチー。社内恋愛の 模範生だね。」

「社内結婚の 模範生に 褒めてもらえて。モッチー、良かったね。」


2人の言葉に 何も言えず、私は 薄笑いを浮かべていた。

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