結ばれる運命だから

ホテルに着いて 15分くらい。

ソファで スマホを見ていると 俊樹は来た。


「ごめん。待った?」

俊樹の姿を見て 立ち上がった私に 俊樹は言う。

「いいえ。大丈夫です。」

私は 緊張して 敬語で話してしまう。


「その服、やっぱり 似合うね。」

偶然、私は いつか俊樹が 褒めてくれた ワンピースを着ていた。


私を じっと見て もう一度 褒められて。



「これ、いつか 染谷さんに 指、握られた時 動揺して 衝動買いしたんです。」


私は 少し拗ねた顔で 俊樹を見て言う。

俊樹は 温かな笑顔で 私の頭を撫でた。



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