結ばれる運命だから
16
遠回りして 駅まで歩く。
時々 立ち止まって。
抱き合ったり 軽くキスをしたり。
やっと 気持ちを 伝え合えた2人だから。
甘くて 熱くて 離れ難くて。
「悠香 どこに 引っ越ししたの?」
私達は お互いの 住所さえも 知らなかった。
「梅屋敷。俊樹の家は どこ?」
駅の灯りが 近付いていた。
「京急か。俺んちは 鶴見。俺も 京急で帰ろうかな。」
俊樹の言葉を聞いて
「本当?」
と 私の目は 輝く。