さえない私の日常
そのいち〜♪
ヤッホー!
私は東城名雪。
今日は待ちに待った始業式!
今日から私は中1になる。果たして何が待っているのだろうか。
様々なことを期待しているけれど、一番の期待はなんといっても学校にいる生徒。
この学校にはアイドル的存在の生徒はいるのだろうか?
お陰で私は朝からワクワクしている。
母親なし、父親もなし、家族は叔母1人。
ついでに友達もなし。
そんな私の趣味といえば読書くらい。ただ、友達を作る気はない。あくまでも私が生徒に期待しているのは現実で物語を見たいから。
よくある生徒がイケメンで昼休みには廊下がそのファンでいっぱいになるみたいなのが起きたら面白そうだなと思うから期待しているだけだ。
まあ、起きたとしても私はたまに眺める程度でいいんだけど。
気がついたら私は学校に着いていた。
掲示板で自分のクラスを確認する。
「3組か。」
クラスが分かったため、教室へ向かう。
私は今まで話しかけるなオーラを常日頃放っていたため、今も当然の如く放っている。だから、私に話しかける人はいない。
そのおかげで私は好きなことを考え、好きなことをして、グループという名の拘束的空間に縛られずに過ごすことができていた。
友達を作ればそのせいで何秒もの時間、自分の好きなことややりたいことができなくなるのだろうか。考えただけで恐ろしい。
私は人の意見に流されたり無理やり同調することが嫌いだ。だから、自分から1人という選択肢を選んでいる。
1人はいい。自分の好きなときに好きなことを何も気にせずできる。
平和だ。
仲間割れとかはぶりだとかそんなことはない。一体、そんなくだらないことにみんなは何故集中できるのだろうか。
理解不能である。
だから、中学生になっても1人でいるつもりだ。
いろいろと考えていると教室に着く。私は席を確認すると机の横にランドセルを掛ける。
そして、本を開いた。
チャイムがなる。
そして、新年度の担任が入ってくる。この学校には始業式はホームルームの後にある。だから、ホームルームから始まる。
ちなみにクラスは1学年4クラスある。
「今年は1年3組の担任をこの私、水本が担当します。よろしくお願いします。」
水本先生か。
この先生は若いみたいだ。でも、先生の気配からして決して酷い教師ではなさそうである。
(今年は平和そうだな…)
私はそう思った。
ちなみに私はなんとなく、周りの人の気持ちなどを気配から感じ取ることができる。ただ、明確な根拠がないためそれを知らないフリをすることがほとんどである。
そんなことを考えているうちにホームルームは始まった。
とは言っても先生が入学式について説明しているだけである。
私は思考を本のことに移す。
物語の続きについて、伏線とかを思い出しながら推測し、先生の話はなんとなく聞いて自分に関係ない情報は流した。
気がついたら出席番号1番の人が日直として号令をかけ、ホームルームが終わっていた。
そして、始業式のためにみんなが列を成す。
私は適当にその列に並んだ。
始業式が終わるとその日は係決めだけとなる。この学校は全寮制であるため保護者と生徒が一緒に帰ることはない。
だから、早く帰る必要が無いためその日中に委員会や係が決まる。
実は入学前に説明のプリントが配られているらしいが私はそれを読まなかったため、何も知らずになんとなく図書委員会に立候補した。
図書委員会は人気な委員会でジャンケンが行われたが何故か私はどうでもいいときに運が良く、勝ってしまった。
図書委員は各クラス2人ずつでもう1人も女子だった。その子は一軍にいるような子だ。
その後、私は係決めと順番が逆の方がいいと思ったが、それはともかくとして自己紹介が始まる。
私の出席番号は23番だった。
40人で1クラスだから、ちょうど真ん中あたりだ。
私はみんなの自己紹介を聞き流しながらいかに友達を作らなくて済むような自己紹介を考える。
名前だけでいいか。
先生は話したいことを自由に話せと言っていたし。
そうこう考えるうちに順番が来た。
「東城名雪です。よろしく。」
全然よろしくじゃない雰囲気を醸し出しながら棒読みでそう言う。
そして、陰キャ感を出す。
そうすれば誰も近寄ってこない。
全てのことが決まり、寮に戻ることになった。周りは友達を作っているらしいが私はそんなもの作る気がなかったため当然1人で向かう。
寮に着いたら私は荷物を片付けた。
そして、本をとる。
私は読書を開始した。
狭い代わりに1人ひと部屋で、お風呂とトイレが付いている。また、外出は土日なら門限が21:00だが、それ以外は特に制限なくできる。
夕食は確か、食堂で17:00以降なら自由に好きな時間に食べに行けるそうだ。
私は18:00に食べに行くことにした。なるべく人の少ない時間帯に食べたいという思いからだ。
案の定、ほぼ人はいなかった。
というか、1人だった。
(ラッキー。)
そう思って、食事を受け取ると私は食べる。
最後の方に何人かきたけれど知らない人でしかも食堂は広いため誰にも話しかけられることはなく、ホッとした。
部屋に戻ったらそのまま、図書館へ向かう。
長い廊下を歩き、図書館へ向かった。しかし、着く前に自分の現在地がどこか分からなくなる。
「こ、ここはどこ?」
こうなったら誰かに聞くしかない。けれど、なるべく人との関わりを持ちたくはない。
どうしよう。
そう迷ったが、他学年の人なら関わることはあまりないと判断して聞くことにした。
「す、すみません。」
私は近くにいた、人に声をかける。
「ここから図書館までの道のりを教えてください。」
そういうと、その人はにっこりと笑顔で承諾してくれた。
「新入生の方ですね。構わないですよ。」
その人は男らしい。しかし、寡黙ではなく、むしろおしゃべりだった。
「どんな本を借りるんですか?」
そう聞かれたため、私はなるべく簡潔に答える。
「古文と純文学とガイドブックを借りようと思っています。」
私はジュニア向けの恋愛小説やサスペンス小説は小学生のときによほど読んでしまったため借りる気はない。
高学年あたりから手を出し始めた古文と純文学をもっと読み進めようと考えている。特に、古文は歴史的仮名遣いがあり私はかっこいいと思っている。特に平家物語は一部読んだがかっこよかった。まずは平家物語から読もうと思っている。
そうこうしているうちに図書館に着いた。
「帰りはここを通れば連絡通路があるためそこから中1の寮のある東館へ行けますよ。」
その人は親切にそう教えてから去っていった。
言うことを忘れていたが、この学園には寮の付属の建物として図書館がある。
そのため、すぐに寮から図書館へ行くことができる。しかし、休み時間に図書館へ行くという選択肢はない。
私は本を5冊借りると図書館を出て、言われた通りに自分の部屋へ向かった。
部屋に着いたらスマホで叔母に連絡をしてから、ガイドブックを眺める。今日は第1月曜日だ。私は毎月第3日曜日に一人旅をすることにした。学園の決まりで保護者から支給されるお金が5000円あるためそれを使う。
叔母は当然不満らしいがみんなが平等にということらしい。
そのため、日帰りで行けそうなところを探してスマホで日帰り可能な範囲か調べそこへ行く。
そのために今からプランを立てる準備をしている。
ただ、これは秘密だ。
誰にも邪魔されたくない。
ちなみに勉強道具は生徒証明書を見せることで購入することができる。
ただ、保護者である叔母に必要最低限にする様に言われているためもちろんそれを破る気はない。
あと、食堂での食事は保護者からのお金を使う必要はないが購買でのお菓子の購入などは支給されたお金を使わなければならない。
ある中から考えてお金を使う、それがこの学園の決まりだった。
また、部屋の掃除は自分でやることになっている。
しかし、洗濯は学校側の雇った人がやってくれるらしい。そのため、すべての服に名前と部屋番号を書いてある。
袋に洗濯物を入れて朝、指定の場所に持っていく。私は早朝の5:00に毎回持っていくことにした。これが開始時間だからだ。
私は時計を見る。
今は19:00だ。私はさっさと寝ることができるように歯を磨き、お風呂に入り、着替える。そして、また本を読んだ。
20:00になったら、明日に備えて寝る。
それを繰り返す予定だ。
しかし、この後波乱万丈な学園生活が待っているのだった。
私は東城名雪。
今日は待ちに待った始業式!
今日から私は中1になる。果たして何が待っているのだろうか。
様々なことを期待しているけれど、一番の期待はなんといっても学校にいる生徒。
この学校にはアイドル的存在の生徒はいるのだろうか?
お陰で私は朝からワクワクしている。
母親なし、父親もなし、家族は叔母1人。
ついでに友達もなし。
そんな私の趣味といえば読書くらい。ただ、友達を作る気はない。あくまでも私が生徒に期待しているのは現実で物語を見たいから。
よくある生徒がイケメンで昼休みには廊下がそのファンでいっぱいになるみたいなのが起きたら面白そうだなと思うから期待しているだけだ。
まあ、起きたとしても私はたまに眺める程度でいいんだけど。
気がついたら私は学校に着いていた。
掲示板で自分のクラスを確認する。
「3組か。」
クラスが分かったため、教室へ向かう。
私は今まで話しかけるなオーラを常日頃放っていたため、今も当然の如く放っている。だから、私に話しかける人はいない。
そのおかげで私は好きなことを考え、好きなことをして、グループという名の拘束的空間に縛られずに過ごすことができていた。
友達を作ればそのせいで何秒もの時間、自分の好きなことややりたいことができなくなるのだろうか。考えただけで恐ろしい。
私は人の意見に流されたり無理やり同調することが嫌いだ。だから、自分から1人という選択肢を選んでいる。
1人はいい。自分の好きなときに好きなことを何も気にせずできる。
平和だ。
仲間割れとかはぶりだとかそんなことはない。一体、そんなくだらないことにみんなは何故集中できるのだろうか。
理解不能である。
だから、中学生になっても1人でいるつもりだ。
いろいろと考えていると教室に着く。私は席を確認すると机の横にランドセルを掛ける。
そして、本を開いた。
チャイムがなる。
そして、新年度の担任が入ってくる。この学校には始業式はホームルームの後にある。だから、ホームルームから始まる。
ちなみにクラスは1学年4クラスある。
「今年は1年3組の担任をこの私、水本が担当します。よろしくお願いします。」
水本先生か。
この先生は若いみたいだ。でも、先生の気配からして決して酷い教師ではなさそうである。
(今年は平和そうだな…)
私はそう思った。
ちなみに私はなんとなく、周りの人の気持ちなどを気配から感じ取ることができる。ただ、明確な根拠がないためそれを知らないフリをすることがほとんどである。
そんなことを考えているうちにホームルームは始まった。
とは言っても先生が入学式について説明しているだけである。
私は思考を本のことに移す。
物語の続きについて、伏線とかを思い出しながら推測し、先生の話はなんとなく聞いて自分に関係ない情報は流した。
気がついたら出席番号1番の人が日直として号令をかけ、ホームルームが終わっていた。
そして、始業式のためにみんなが列を成す。
私は適当にその列に並んだ。
始業式が終わるとその日は係決めだけとなる。この学校は全寮制であるため保護者と生徒が一緒に帰ることはない。
だから、早く帰る必要が無いためその日中に委員会や係が決まる。
実は入学前に説明のプリントが配られているらしいが私はそれを読まなかったため、何も知らずになんとなく図書委員会に立候補した。
図書委員会は人気な委員会でジャンケンが行われたが何故か私はどうでもいいときに運が良く、勝ってしまった。
図書委員は各クラス2人ずつでもう1人も女子だった。その子は一軍にいるような子だ。
その後、私は係決めと順番が逆の方がいいと思ったが、それはともかくとして自己紹介が始まる。
私の出席番号は23番だった。
40人で1クラスだから、ちょうど真ん中あたりだ。
私はみんなの自己紹介を聞き流しながらいかに友達を作らなくて済むような自己紹介を考える。
名前だけでいいか。
先生は話したいことを自由に話せと言っていたし。
そうこう考えるうちに順番が来た。
「東城名雪です。よろしく。」
全然よろしくじゃない雰囲気を醸し出しながら棒読みでそう言う。
そして、陰キャ感を出す。
そうすれば誰も近寄ってこない。
全てのことが決まり、寮に戻ることになった。周りは友達を作っているらしいが私はそんなもの作る気がなかったため当然1人で向かう。
寮に着いたら私は荷物を片付けた。
そして、本をとる。
私は読書を開始した。
狭い代わりに1人ひと部屋で、お風呂とトイレが付いている。また、外出は土日なら門限が21:00だが、それ以外は特に制限なくできる。
夕食は確か、食堂で17:00以降なら自由に好きな時間に食べに行けるそうだ。
私は18:00に食べに行くことにした。なるべく人の少ない時間帯に食べたいという思いからだ。
案の定、ほぼ人はいなかった。
というか、1人だった。
(ラッキー。)
そう思って、食事を受け取ると私は食べる。
最後の方に何人かきたけれど知らない人でしかも食堂は広いため誰にも話しかけられることはなく、ホッとした。
部屋に戻ったらそのまま、図書館へ向かう。
長い廊下を歩き、図書館へ向かった。しかし、着く前に自分の現在地がどこか分からなくなる。
「こ、ここはどこ?」
こうなったら誰かに聞くしかない。けれど、なるべく人との関わりを持ちたくはない。
どうしよう。
そう迷ったが、他学年の人なら関わることはあまりないと判断して聞くことにした。
「す、すみません。」
私は近くにいた、人に声をかける。
「ここから図書館までの道のりを教えてください。」
そういうと、その人はにっこりと笑顔で承諾してくれた。
「新入生の方ですね。構わないですよ。」
その人は男らしい。しかし、寡黙ではなく、むしろおしゃべりだった。
「どんな本を借りるんですか?」
そう聞かれたため、私はなるべく簡潔に答える。
「古文と純文学とガイドブックを借りようと思っています。」
私はジュニア向けの恋愛小説やサスペンス小説は小学生のときによほど読んでしまったため借りる気はない。
高学年あたりから手を出し始めた古文と純文学をもっと読み進めようと考えている。特に、古文は歴史的仮名遣いがあり私はかっこいいと思っている。特に平家物語は一部読んだがかっこよかった。まずは平家物語から読もうと思っている。
そうこうしているうちに図書館に着いた。
「帰りはここを通れば連絡通路があるためそこから中1の寮のある東館へ行けますよ。」
その人は親切にそう教えてから去っていった。
言うことを忘れていたが、この学園には寮の付属の建物として図書館がある。
そのため、すぐに寮から図書館へ行くことができる。しかし、休み時間に図書館へ行くという選択肢はない。
私は本を5冊借りると図書館を出て、言われた通りに自分の部屋へ向かった。
部屋に着いたらスマホで叔母に連絡をしてから、ガイドブックを眺める。今日は第1月曜日だ。私は毎月第3日曜日に一人旅をすることにした。学園の決まりで保護者から支給されるお金が5000円あるためそれを使う。
叔母は当然不満らしいがみんなが平等にということらしい。
そのため、日帰りで行けそうなところを探してスマホで日帰り可能な範囲か調べそこへ行く。
そのために今からプランを立てる準備をしている。
ただ、これは秘密だ。
誰にも邪魔されたくない。
ちなみに勉強道具は生徒証明書を見せることで購入することができる。
ただ、保護者である叔母に必要最低限にする様に言われているためもちろんそれを破る気はない。
あと、食堂での食事は保護者からのお金を使う必要はないが購買でのお菓子の購入などは支給されたお金を使わなければならない。
ある中から考えてお金を使う、それがこの学園の決まりだった。
また、部屋の掃除は自分でやることになっている。
しかし、洗濯は学校側の雇った人がやってくれるらしい。そのため、すべての服に名前と部屋番号を書いてある。
袋に洗濯物を入れて朝、指定の場所に持っていく。私は早朝の5:00に毎回持っていくことにした。これが開始時間だからだ。
私は時計を見る。
今は19:00だ。私はさっさと寝ることができるように歯を磨き、お風呂に入り、着替える。そして、また本を読んだ。
20:00になったら、明日に備えて寝る。
それを繰り返す予定だ。
しかし、この後波乱万丈な学園生活が待っているのだった。
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