元最強女総長は甘くない。
自分でも思っていなかったほどの凛とした声が出た。
それだけを告げて生徒会室を出ていこうとした。
……なのに。
「ねぇ、僕らと一緒に出かけにいかない?」
「……は?」
思わず間抜けな声が出てしまった。
え?だって、出かけ……へ?
「ええっと……?」
困惑が隠せない私に手を差し伸べる千歳さん。
「とりあえず出かけてみて、僕らのこと知ってから決断してくれないかな?」
出かけて何が変わるって言うんだろう。
「それってただずるずると引き延ばそうとしてるだけですよね」
「まぁまぁ、そう言わずに」