Alice in nightmare World
「ここはどこなの?」

「ここは君の頭の中だよ」

「あなたはだれ?」

「私は白うさぎさ、アリス」

「アリス?私はリサだよ」

「いや君はアリスだよ」

何故彼はアリスと呼ぶのだろうか、誰かと間違えているのだろうか、私の名前はリサ。いや違ったのだろうか。
リサだった気がする。
ハッキリとは思い出せない。
気持ちが悪い。
何か嫌な事があったような気がする。

そして自分で名乗った通りの真っ白なうさぎは私の目の前で2足で立ち上がる。ピンと尖った耳を合わせれば私より大きい。どれくらいあるのだろう。

服も来ている。高級そうなスーツだ。紅茶だろうかティーカップを持っている。紳士のつもりだろうか。

ここは本当に夢なのだろうかやけに鮮明にやけにリアルだ。だがうさぎが話すなんて事は夢でしか有り得ないだろう。

そう。だから私は疑問を持たない。
夢の中なのだからうさぎも話す。


「どうしたのアリス?」

「ここからはどうしたら出られるの?」

「それは目が覚めれば出られるさ、ここは君の頭の中だからね」

何度か目を無理矢理見開いたが目覚めることは出来なかった。

仕方ないもう少しここにいよう。起きていても幸せでは無いはず。楽しいことなんて1つもない。

夢の中にいるのも悪くないだろう。夢の中だし自由に散策する事にした。うさぎは不思議そうにこちらを見ている。
「どこにいくの?」

「どこに行ってもいいでしょ?」

「行くのは自由だけどアリスはここにいた方がいいと思うよ」

「だから私はアリスじゃないって私はリサ!それに私の夢なんだから何でも自由じゃない」

うさぎは少し困った顔をしている。

「そうだね、僕には止めることは出来ない。アリスの自由だ。」

「そうでしょ、じゃあまたね白うさぎさん」
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