幼なじみの彼とわたし
結局、買ったのは時計。

ブラックでシンプルなのにかわいい時計を見つけてひとめぼれ。
ペアで買うことにした。
ペアのものなんて持ってないからいいよね?


いずみんはキーケースを買ったようだ。
加藤くんのイメージ通りだ。


「買っちゃったねー」
「うん、喜んでくれるといいな」


そんな話をしながらハンバーグ専門店に入る。


「今日は西本くん、遅いの?」

「わからないけど、いとこと約束してるんだって」

「じゃあ、ゆっくりできるね。わたしも直人には今日は予定あるって言ってあるし」


そう言ってふたりでチーズインハンバーグを食べる。
おいしい。
今度家で作ったときもチーズ入れようかな。
またひと切れ口に運ぼうとするとーー。


「あれ?あの人西本くんじゃない?…って、え、誰?」

いずみんが言う方を見ると、目の前の歩道を遥ちゃんが歩いている。
そして、その隣にはショートカットの背が高めの女の子が歩いている。


数日前の食堂での会話がプレイバックだ。


「いずみん、あの女の人、ショートカットで背が高いよね…?」

「う、うん。そだね」


いずみんもあの女の子たちの会話を思い出したらしい。


「この前食堂であの子達が言ってた彼女かなぁ」

「彼女って…。でもあの子、どっかで見たことあるんだけどなぁ」

「え?」


しばらくぶつぶつ言いながら考えていたようで。

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