幼なじみの彼とわたし
「えぇー、失恋に重いも軽いもある?ないでしょう」

「ある!わたし3年以上つきあって結婚まで考えてたんだから!」

「3年以上?それは長いな…」

「あぁー、確かに結婚まで考えるっていうところまでくると重さが違ってくるかも。森田のはぺらっぺらの紙みたいに軽いわー」

「でしょー?」

「そうか?まぁ失恋仲間ということで連絡先交換しよ?」

「は?」

「おい、森田!亜衣紗ちゃんに振られたから千尋ちゃんに乗り換えたみたいになってるぞ!」

「違うって!失恋の会の会長と副会長だから」


会長は千尋で、副会長は森田さんらしい。


なんでわたしが会長なのよ、と言いつつも楽しそうな千尋。
顔が笑っている。

なんやかんやガヤガヤしながら、この“失恋しかけの会”は楽しく笑っているうちに幕を閉じた。
男二人は泣いてた時点でなんとなく察してはいたらしい。

でも、この二人としゃべって笑っている千尋を見たら、千尋もここから少しずつ前に進めそうな気がした。


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