お前が好きだなんて俺はバカだな
入学してから数日のとある日。

美礼先輩から突然、

「ストレス解消枠」

として、勝手に関わりを持つことになった私。

「結野ってほんとに間抜けだよな。」

とか、

「こんな簡単な小テスト落ちるなんてバカじゃねえの。」

とか。

美礼大先輩にしては、低能な悪口ですねっ!!

って、言ったら、

「だって、お前語彙力ないから、簡単な日本語じゃないと分からないだろ。
お前に合わせてやってんだよ。」

だって。

私はそんなこと望んでないのに。

私がいくら友達や先生や、家族に訴えたって、みんな本気にはしてくれない。

真剣に悩んでるのに。

学校休みたいぐらいなのに。

「もう、疲れたよ...。」

ベッドの上のぬいぐるみを抱きしめた。

もう小さい頃から使い続けてボロボロだ。

私は、一度物を買うとずっと使ってるから、筆箱とか、靴とか、カバンとか、ボロボロのことが多い。

それも凄い先輩に馬鹿にされたけど。

それが嫌だから全部新しいものに買い替えたのに。

ダサいとか、センスないとか言われたっけ...。

「もう。誰か信じてよ...。」

泣きそうな声で私は呟いた。
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