答えのないもの(超短編)
2章
18歳になる年の4月、私は病院に行った。
新しい主治医に検査をしようと言われた。
検査結果は最悪、即入院。
先生にもう一度病気を説明すると
呼び出された。
そこで初めて自分が思ってたよりも
酷かった事を知った。
先生:この病気は今の医学では治らない。
一生向き合っていかなくてはならない。
その覚悟を今しないとならない。
私:癌じゃないから大丈夫。
死なないんでしょ?
先生:合併症が酷ければ死に至る事もある。
あなたは今片頭痛、関節痛、
それに少しだが腸が狭窄して癒着している。
これからどうなるかは分からないし
今まで経験してきた通り、
皆からの理解のない毎日はこれからも続く。
大人になればなるほどそれは
恐ろしく今よりも冷たくなっていく。
クローン病の患者はうつ病になる
ケースが多い。
それは何故か治療だけでも辛いのに
人に知られていない病気で
理解され難い病気で冷たく非難する人が
たくさんいるからだ。
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