カッコウ
土曜日は孝明と横浜に行った。

今回は電車で。途中の駅で待ち合せて、手を繋ぎ歩く。

二人とも少しぎこちなくて。それも新鮮だった。

孝明はいつも穏やかで、落ち着いた優しさでみどりを包んでくれた。
 
中華街でランチをして、横浜の街を二人で歩く。

秋の夕暮れは早くて、あっと言う間に日が落ちていく。
 

「これから俺の部屋に来ない?」

山下公園を歩きながら、孝明が言う。

そっと、みどりの肩を抱き寄せて。

みどりが甘く頷くと、孝明はキスをした。
 

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