【番外編5/3UP】その王子、はらぺこ悪魔につき。
「そう。付き合い長いのね」

「黒羽根くんは、リードしてくれるというか。強引すぎるとこも……あるけど。話しやすいかな」


『実は、わたし、黒羽根くんのお気に入りのエサなんだよね』


なんてことを言ってしまえば、せっかくできた友達を失う。


言葉選びは慎重に。


「けっしてコミュニケーション上手ではないけれど。刹那、丁寧に人に接するじゃない? そんなあなたを見ていて興味が湧いたのよ」


ほ、褒められた。


「あなたと色んなこと共有してみたい」


そう言って、柔らかく微笑んでくれる雛。
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