Keeper.ll




決意をしてから3日後。

倉庫に帰った後、みんなが寝静まった後にそっと抜け出す。


夜の倉庫。みんな寝てるから電気は着いていない。まっくらくら。その中でパーカーやらジーンズやらをもそもそと着衣して、自室の窓を開ける。

夜目は効く方。



携帯と財布をリュックの中にぶち込んで背負う。本当は入口から出たい。だけどそこへ行くには時友の部屋の前を通らなければならない。

ただ部屋の前を通ろうとしただけなのに目を覚まされてどこへ行くか聞かれた。トイレだと告げたら納得して貰えたけど。その時は財布と携帯はポケットの中に入れてたから何とかごまかせた。

まぁ、おかげで寝巻きがすごい真っ黒黒の人になっちゃったけど。センスないね、みたいな感じで笑われちゃったけど!まぁ、いいか。


窓から木へと乗り移って、室外機などを利用して地面へと降りる。



『……、』

少しだけ足がジーンとした気がするけど、振れば治った。よかった、上手く衝撃を緩和出来たみたいだ。

フードを被れば上から見ただけじゃ誰か分からない。

繁華街へと進んで行く。


十勝に会った所。でもそれは昼間。夜と昼では全く違う、と私はそう思う。

< 5 / 145 >

この作品をシェア

pagetop