Keeper.ll
『光栄、って……。私は偉い人なんかじゃないんだからそんな言葉遣いやめてよ。敬語なんて使わなくていいんだよ。』
そう、私はただの居候としてここにいるだけ。確かに力は認めて貰えた……ってことで幹部室の出入りは許されてはいるが所詮は役職なんて持たない人間なのだ、と伝えたら望は目を見開いた。
「そう、ですか。」
ピッと笛が吹かれて永富が走り出す。周りが一気に騒がしくなった。グングンと、校庭をかけていく。
『そうだよ。それにさっきからあなたが私に敬語なんてステキナモノを使ってくださってるせいで鳥肌止まらないんだけど?』
やはりジャージを持ってくるべきだったか?暑いと思って置いてきたくせに今とても寒いんだけど。
Kの下のやつらは基本タメ口だった。それかものすごく噛み砕いた敬語。上下関係がほんとに厳しいところだったらその言葉は敬語とは認められないほどのもの。
多分、ぶん殴られてるんじゃね?ってくらいの簡単さ。