Keeper.ll
『銀髪の碧眼の大男、遠くからでも見つけたら直ぐに逃げることを約束して欲しい。』
それから、少し迷う。
『下の子たちには、もう少し情報を集めて時友とも相談してから話したいくらい。だけれどこうやって襲撃があったわけだからそんな悠長なことは言っていられないと思う。うかうかしてたら確実にやられる。
……神龍は、今、狙われている。多分奴らが攻めてくるのは最後に言った言葉を信じるならば、体育祭だと思う。』
「え、」
誰が漏らした声だったか。
「体育祭…?」
「なんで、」
『元々、狙われている感じはあった。千歩を拉致した事件や今回の事件。後ろにいる黒幕が一緒だったら厄介だと思う。まぁ、確実に一緒だろうけれど。
なんで、だっけ?霧雨が言ってたの。』
それはそれは楽しそうに。早くその時が来るといいね、と言うように。
あいつは頭が良さそうじゃない、、、指示されたことから大分適当に動いていそうなタイプだ。あいつが黒幕なはずがない。ならば、電話をかけてきた相手が黒幕で間違いないだろう。
「来た、霧雨薄!」
時友が声を上げ、パソコンを机の真ん中に置く。わらわらと集まったせいでパソコンが見えづらい。体を支えようと目の前にあった相澤と十勝の背中に手を置けば2人が振り返って見やすい位置に動いてくれた。
お礼を言って、画面を覗き込む。