私の仮恋人は親友のお兄さん
「いい?
ちゃんと話をするのよ

無理やり抱いたら
私、またお兄ちゃんを蹴りにくるから」

果恋ちゃんは
廉人さんに厳しく忠告してから

家を出て行った

私は時計を見る

話し合う時間はあるのか?
仕事の時間が近づいているのに

「あの
話は帰ってからでも…
もう仕事ですから」

「ああ」

廉人さんは立ち上がった

「ひとつだけ
俺、花音が好きだから
もう勉強しなくていいんだ

素の花音がいいんだ
大人の女にならないでくれ」

廉人さんは恥ずかしそうに笑った
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