神楽先生はそんなに甘くない。

確かに生まれてから今までの15年間、ずっと妄想を主食に生きてきたようなものだけど。

まさか香帆にそこまでと思われていたとは...。

「本当なのに〜...」

もう他に伝えられる術を失った私は、ただただ甘えるような声で項垂れた。

「......まじで?」

「まじで」

なお訝しげな表情の香帆にそう念を押せば、やっと納得してくれたのか、「まじか〜......」と、呆気に取られていて。

「え、茉白の高すぎる理想に見合った人がいたってことでいいんだよね?運命だって言うくらいだし。」
< 13 / 79 >

この作品をシェア

pagetop