保健室で寝ていたら、爽やかモテ男子に甘く迫られちゃいました。
*
「はい完了」
「……すごい、」
夏目くんがドライヤーのスイッチを切ったとき思わず心の声が漏れた。
細くて少しくせのある私の髪の毛は、普段、手ぐしとドライヤーだけじゃうまくまとまらないのに。
ベッド横に立てられた鏡に顔を向ければ、髪の毛が綺麗にまとまっているのが見えた。
自分ではこんなに綺麗にできない。
「言ったでしょ?慣れてるって」
「……はいはい」
そう適当に相槌を打って、夏目くんのベッドから出ようと身体を動かした瞬間だった。
「……っ、ちょ、」
後ろから手が伸びてきて。
掴まってしまった。
「……離してっ」
「んー?」
「離してってば」
「郁田さんから俺と同じ匂いがするんだよ?変になるに決まってる」
肩に彼の顎が乗れば、そのまま吐息が耳にかかる。
わざとらしく。
「てか、郁田さん細すぎるよ。ちゃんと食べてる?」
後ろからお腹に手を回されて逃げられないように固定されたまま。
サイズの合っていないブカブカの袖から見えた手首を掴まれた。