Bitter Sweet
2学期の始業式。


の前に新任式で市川先生が紹介される。


部活で学校来ていた人は市川先生のルックスのよさはもう噂になっていて、今初めて見る人はライブ会場かと思うほどに歓声がすごい。



私は今までテストを作ったり体育祭の準備などで本当に忙しかった。


蓮斗も市川先生に変わったせいで練習量が増えたらしく毎日8時過ぎくらいに帰ってきた。


それでも夏休み中蓮斗とほぼ毎日泊まれて楽しかった。


これからはまた週末だけ。


でも、学校という職場で彼氏に会えるから嬉しい。


「みなさーん、2学期始りましたよ!頑張っていきましょうね!」


「先生、市川先生って1-3の副担任なんですか!?」


校長が言ってたじゃないか。


「そうだけど、なんかあった?」


「じゃ、体育は市川先生が?」


「そーですよ、市川先生はバスケ部顧問で1年全クラスの体育を担当します。」


「やったーー!!!、市川先生かっこいいもんね!!!」


「みんな静かに〜」


「俺がいるだろ!俺!」


尾川先生が教室に入ってくる。


「俺だってかっこいいだろ?」


「でも私は市川先生かなー?」


「もう、うるさいぞ、廊下まで響いてる、木崎先生の話を聞いてください!」


「ありがとう、尾川先生。」


「1週間後、テストがあり、テスト終了後に課題を全て提出してもらいます、そしてある人は新人戦。その後体育祭。大変ですが楽しい事ばかりだから頑張ろうね〜、今日は普通に授業です。しかし、蓬莱くんは授業終わったら放課後に生徒会会議があるそうなので生徒会室に16:30までに来るようにだそうです」


「尾川先生からはなにか?」


「1週間後のテストの生物基礎、70点未満は追試をする。」


「えーーー!!!!!」「なんで先生!」


「テスト範囲も前にテストで出した部分も含まれているし夏休みに出したプリントをしっかりやれば80点は余裕で取れる。しかも1週間後という猶予もあるんだからな、大丈夫、お前らならできるから。」


みんなが静かになる。


「それじゃ、また」


「尾川先生、厳しいですね」笑


「これからもっと厳しくしていきますよ、でも全ては生徒のためにです、生徒のためじゃなかったら厳しくしない、逆に甘やかすかも」


生徒のために厳しくする。それは教師には必要かもしれない。


教師は生徒に勉強を教えるだけではない。


生徒のこれからに背中を押して一人前としてやっていけるように育てる。


それが教師。
< 22 / 78 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop