Bitter Sweet
尚長:「はぁ〜全部終わったぁぁあああ」
主任:「お疲れみなさん」
辻元:「市川の分までするのは大変だ〜」
市川:「すいません、体育教師は採点あんましないんで笑」
辻元:「それはそうだな」
木崎:「今年の数学難しすぎない?私でも解けない問題ばっかり」
尾川:「それ言ったら教師できないよ、でも理科は結構図が分かりやすかったから点数高いなー」
羽柴:「地理結構高かったかも、てか覚えてないわよ、200人定員で712人って過去最高の倍率じゃない?」
主任:「そうだよ、5クラスのうち1クラスが研究科作ったから倍率が多いのかも」
羽柴:「でも全部採点終わってよかったです」
尾川:「そうだね」
ーーーーーー駐車場
羽柴:「私たち4人でお酒飲みに行かない?」
尾川:「俺たちって市川先生と羽柴先生と木崎先生か?」
羽柴:「そりゃーもちろん、この4人でいろいろ1年間お世話になったしいろんな話したからね」
市川:「それはそうだね」
木崎:「私、今日は大事な用事があるの、だから明日じゃだめかな?むしろ明日4人でどこかで飲もうよ」
市川:尾川:羽柴:「わかった」
木崎:「ごめんね〜、じゃまたね!」
明日は異動が正式にいろんな学校に命令される日。そして正式な1年の成績を決める会議、それだけ。
その夜に3人には詳しく報告したい。
今日は校長と一杯飲まないかと誘われ、家に車を置き、タクシーに乗っておしゃれなバーに向かっている。
「すいません、遅れました。」
「全然待ってないよ」
バーに入ったら、椅子に座っている校長の姿が。
店内はオレンジの薄暗いライトに照らされていて、カップルやおじさんたちなど喋りながらゆっくりお酒を嗜んでいる。私はお酒を飲むときは家か大衆居酒屋みたいな所しか行かないからこういうバーは緊張する、なにせ相手が校長…
たぶん校長はいまは蓮斗の父親としているんだろう。
「家で飲むよりバーの方はあまり緊張しないかなと思って選んだけど、どう?」
「バーで飲むの初めてなんです」
「そうなんだ、じゃこれ飲んでみる?」
「オーナー俺がいつも飲んでるやつ」
「畏まりました」
「ダイキリです」
私の目の前に出されたのは「ダイキリ」というカクテル。飲んでみると、甘くて飲みやすい、それに結構度数もあるような…
「俺も甘党でね、ダイキリ好きなんだよ」
「そうなんですね、美味しいです」
「木崎先生はお酒に強い?」
「まぁそうですね」
1回大失態してしまったけど。
「飲みたいもの、飲んでいいよ」
「ありがとうございます」
「オーナー、マンハッタンで」
「畏まりました」
マンハッタンが運ばれた後、
「たぶん俺は、相手が息子じゃなくてもすぐ別れろなんて言えない、教師と先生じゃすぐ別れろって言うけど、それ分かってても好きなんだもんな、簡単に離れるなんて出来ないよな〜、でも木崎先生はあいつのこと好きなのに別れた。木崎先生が転任して恋を続けることもできる。なのに木崎先生はきっぱり別れて転任する、なかなかできることじゃないよ、まだ好きなんだよなあいつのこと」
「私も考えたんです、私が転任して蓮斗と恋を続けること、そうすればバレる可能性も減るしいいんじゃないかなって、でも、苦しいんです私。蓮斗が私のこと愛してくれてるのになんでこんなに苦しいんだろうって…理由は、バレる恐怖とかじゃないです。理由は蓮斗のためにならないからです。蓮斗は、私は縛っているつもり全くないのに、蓮斗は私だけを見ている気がするんです。他のことはしっかりできてても、私ときっぱり別れた方が蓮斗は楽しい高校生活を送れます。」
「そっか、でも俺は2人をずっと見守るよ」
「え、別れるんですよ?」
「俺の予想だと、あいつはこの人が好きだと思ったら絶対諦めない一途なやつなんだよ、言い方を変えると頑固、だからあんなにモテてた蓮斗が1度も付き合わないで木崎先生と付き合ったっていうのが何よりも証拠」
「え、蓮斗私が初めてなんですか!?」
「そうなんだ、お母さんから聞いたんだが、中学生の時に大量にバレンタインチョコを貰ったのに全部ごみ箱に入れたって、ったくひでえよな、そこまでしなくていいのに、で、お母さんが拾って全部食べたらしいけどな」笑
「あいつは本当に自分が好きな人としか付き合わないしチョコすらも食べない、今年のバレンタイン、蓮斗にチョコ渡した?」
「はい、ガトーショコラを」
「食べたでしょ?」
「1ホール全部食べてました…」
「やっぱりね、あいつが木崎先生を諦めるのは相当大変かもしれない、でもこの判断は蓮斗のため、そうなんだよな?」
「はい」
「分かった、明日発表されるが、俺はまだこの学校にいることになった、少しずつだけど蓮斗と一緒に入れる時間を増やして行こうと思ってる。」
「それはよかったです」
「オーナー、この子にギムレットを」
「俺、もう帰るから最後にこれを飲んでね」
ギムレット……
長いお別れ。いや、永遠のお別れ。
主任:「お疲れみなさん」
辻元:「市川の分までするのは大変だ〜」
市川:「すいません、体育教師は採点あんましないんで笑」
辻元:「それはそうだな」
木崎:「今年の数学難しすぎない?私でも解けない問題ばっかり」
尾川:「それ言ったら教師できないよ、でも理科は結構図が分かりやすかったから点数高いなー」
羽柴:「地理結構高かったかも、てか覚えてないわよ、200人定員で712人って過去最高の倍率じゃない?」
主任:「そうだよ、5クラスのうち1クラスが研究科作ったから倍率が多いのかも」
羽柴:「でも全部採点終わってよかったです」
尾川:「そうだね」
ーーーーーー駐車場
羽柴:「私たち4人でお酒飲みに行かない?」
尾川:「俺たちって市川先生と羽柴先生と木崎先生か?」
羽柴:「そりゃーもちろん、この4人でいろいろ1年間お世話になったしいろんな話したからね」
市川:「それはそうだね」
木崎:「私、今日は大事な用事があるの、だから明日じゃだめかな?むしろ明日4人でどこかで飲もうよ」
市川:尾川:羽柴:「わかった」
木崎:「ごめんね〜、じゃまたね!」
明日は異動が正式にいろんな学校に命令される日。そして正式な1年の成績を決める会議、それだけ。
その夜に3人には詳しく報告したい。
今日は校長と一杯飲まないかと誘われ、家に車を置き、タクシーに乗っておしゃれなバーに向かっている。
「すいません、遅れました。」
「全然待ってないよ」
バーに入ったら、椅子に座っている校長の姿が。
店内はオレンジの薄暗いライトに照らされていて、カップルやおじさんたちなど喋りながらゆっくりお酒を嗜んでいる。私はお酒を飲むときは家か大衆居酒屋みたいな所しか行かないからこういうバーは緊張する、なにせ相手が校長…
たぶん校長はいまは蓮斗の父親としているんだろう。
「家で飲むよりバーの方はあまり緊張しないかなと思って選んだけど、どう?」
「バーで飲むの初めてなんです」
「そうなんだ、じゃこれ飲んでみる?」
「オーナー俺がいつも飲んでるやつ」
「畏まりました」
「ダイキリです」
私の目の前に出されたのは「ダイキリ」というカクテル。飲んでみると、甘くて飲みやすい、それに結構度数もあるような…
「俺も甘党でね、ダイキリ好きなんだよ」
「そうなんですね、美味しいです」
「木崎先生はお酒に強い?」
「まぁそうですね」
1回大失態してしまったけど。
「飲みたいもの、飲んでいいよ」
「ありがとうございます」
「オーナー、マンハッタンで」
「畏まりました」
マンハッタンが運ばれた後、
「たぶん俺は、相手が息子じゃなくてもすぐ別れろなんて言えない、教師と先生じゃすぐ別れろって言うけど、それ分かってても好きなんだもんな、簡単に離れるなんて出来ないよな〜、でも木崎先生はあいつのこと好きなのに別れた。木崎先生が転任して恋を続けることもできる。なのに木崎先生はきっぱり別れて転任する、なかなかできることじゃないよ、まだ好きなんだよなあいつのこと」
「私も考えたんです、私が転任して蓮斗と恋を続けること、そうすればバレる可能性も減るしいいんじゃないかなって、でも、苦しいんです私。蓮斗が私のこと愛してくれてるのになんでこんなに苦しいんだろうって…理由は、バレる恐怖とかじゃないです。理由は蓮斗のためにならないからです。蓮斗は、私は縛っているつもり全くないのに、蓮斗は私だけを見ている気がするんです。他のことはしっかりできてても、私ときっぱり別れた方が蓮斗は楽しい高校生活を送れます。」
「そっか、でも俺は2人をずっと見守るよ」
「え、別れるんですよ?」
「俺の予想だと、あいつはこの人が好きだと思ったら絶対諦めない一途なやつなんだよ、言い方を変えると頑固、だからあんなにモテてた蓮斗が1度も付き合わないで木崎先生と付き合ったっていうのが何よりも証拠」
「え、蓮斗私が初めてなんですか!?」
「そうなんだ、お母さんから聞いたんだが、中学生の時に大量にバレンタインチョコを貰ったのに全部ごみ箱に入れたって、ったくひでえよな、そこまでしなくていいのに、で、お母さんが拾って全部食べたらしいけどな」笑
「あいつは本当に自分が好きな人としか付き合わないしチョコすらも食べない、今年のバレンタイン、蓮斗にチョコ渡した?」
「はい、ガトーショコラを」
「食べたでしょ?」
「1ホール全部食べてました…」
「やっぱりね、あいつが木崎先生を諦めるのは相当大変かもしれない、でもこの判断は蓮斗のため、そうなんだよな?」
「はい」
「分かった、明日発表されるが、俺はまだこの学校にいることになった、少しずつだけど蓮斗と一緒に入れる時間を増やして行こうと思ってる。」
「それはよかったです」
「オーナー、この子にギムレットを」
「俺、もう帰るから最後にこれを飲んでね」
ギムレット……
長いお別れ。いや、永遠のお別れ。