ノクターン

ホテルの部屋も ゆったりと広く。

プライベートバルコニーが付いていた。
 


「麻有ちゃん、来てごらん。」


智くんに呼ばれて バルコニーに出ると、真っ青な海が広がっていた。
 

「きれいー。写真みたいだね。全然、波がないし。」


初めて見るサイパンの海に驚く私。
 


「明日は あの海に入るよ。そうだ。水着を買わないと。」

私達は Tシャツに半パンの 南国仕様に着替えて 部屋を出る。
 


すぐ近くに お店がたくさんあって。

ブラブラと手を繋いで歩く。

智くんと過ごす夏。
 


一軒のお店のウィンドウを見て
 


「あれ、可愛い。麻有ちゃん、あの水着はどう?」

智くんは、鮮やかな黄色のビキニを見つける。
 
「黄色。派手じゃない?」私が聞くと
 

「サイパンだよ。あのくらいじゃないと。太陽に負けちゃうよ。」と笑う。


早速、中に入って試着する。

お店の人は、とても親切で。
 

「可愛い。ばっちりだね。」

と言う智くんに 親指を立てて『Cute』と言ってくれる。



私達は、その他にTシャツやマリンシューズを買って店を出た。
 

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