屋上海月 〜オクジョウクラゲ〜
「 え… 」
「 … ちょッ!今の、何なのッ?! 」
流れていた曲が止まり
返しのスピーカーからはハウリング
舞台裏に居た人達も何が起こったのかと
眉を歪めながら、飛び出して来る
「 …リュウジ、ありがと… 」
「 ――… あずる? 」
頬に触れる指
しがみついて来る体
動かなかった筈の体は
ステージに駆け上がり
いつの間にかあずるを抱え上げ
低い位置へと移動していた
「 ―― オイ灰谷!
オメエは様子、見に行くんじゃねえぞ
青山達と一緒に行動しろ 」
「 アズルン、皆、こっちへ!! 」
裏口に続く 緑色した非常灯
ざわめく店内
それと同時に、荒々しい音をたて
表口を蹴破り、流れ込んで来たのは
黒いコートを着た 男達の集団
「 ――― 警察です!動かないで
少し、お話を聞きたいのですが !! 」
「 な、なに?!」
「 警察…? 」
「 ――― 皆!!落ちつきな!!
そんなに驚くこたあないよ!
… ノッポさん、アタシらが壁になる
子供達連れて、早く外へ
こちとらねえ!!
キチンと許可取って
長年ここに、店を構えてるんだ
話ってんなら
幾らでも私が聞きますよ!! 」