密室でふたり、イケナイコト。
「その、髪……」
「ああ、これ?」
暑いからいつもは上げてるけど、今は濡れてるし、縛っておいたら、後で髪、絡まっちゃうしね。
手ぐしでとこうとすると、さっきまで笑っていた成宮が、こちらを凝視していた。
なに、固まってるんだろ?
「えーと、成宮?」
「っ……」
どうしたんだろ?
口に手、押さえてるし。
もしかして、体調悪いのかな?
だとしたら大変!!
また梅雨の時みたいなことがあったら、次はなんて言われるか……
「成宮?もしかして体調が……」
熱を測ろうとぐっと距離を近づけると、腰に手を回された。