密室でふたり、イケナイコト。
「えっ…えっ、成宮!!?」
何急に……っ!!?
てか、近いんだって!!
付き合ってからこういったことは何度もあるけど、未だになれない。
恥ずかしくて、どうしたらいいか分かんないし、
何より……
わたしを見つめる、熱のこもった真っ直ぐな瞳と、甘い低音ボイスに、いつも…クラクラしてしまうから。
成宮のことしか考えられなくなって、離れがたくなるから。
─────わたしは、この距離に…弱い。
心臓がバックンバックン音を立てているのに気を取られていると、回された腕に、ギュッと力が入った。
「髪下ろしてるの、初めて見た」
「か、髪?」
すると、髪を一束すくい取られてそっとキスを落とされた。
「っ……」
「可愛いすぎ」
そして、濡れて顔に貼り付いていた髪を耳にかけると、囁いた。