『先生の色』〜桜の下で始まった恋は、色を変える〜

週に2回美術の時間があった


小林くんは今日も私の隣に座った



デッサンをしてると
机に小さく折られたメモが置かれた



…ん?

小林くん?



私はそっと開いてみた



『今日いっしょにかえりたい』

そう書いてあった



私は何て返事をしていいか迷った



一緒に帰りたくないわけでもなかったけど

断わる理由もなかった



『今日は、おそくなるかも』

下にそう書いて返した



遠回しに断わった



『まってる』

そう返ってきた



『友香もいっしょ?』

それなら…



『ふたり』



メモを開いた途端


「授業中!」

先生にメモを取られた



「ヤベ!」

小林くんが小さい声で言った



先生に読まれちゃう

私は焦った

なんか嫌だった



先生、どぉ思うだろう…



授業が終わって
先生は小林くんにメモを返した



私には何も言わなかった


先生、読んだかな?



今日は雑用も頼まれなかった



胸がズキってした



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