『先生の色』〜桜の下で始まった恋は、色を変える〜
バイトの帰りに
ビルに併設されてるコンビニに寄った
コンビニから出る時
息が止まった
すれ違おうとした男性も
ドアの手前で立ち止まった
先生…
「先生…
水嶋先生…
…先生…ですよね…」
「…久しぶり…」
変らない先生の声だった
「久しぶり…です…」
私の声は震えてた
「時間、ある?」
「はい…」
先生に言われて
私はコンビニの外で少し待った
ほんの一言二言交わすのに
すごくドキドキした
今もまだドキドキしてる
何から話せばいんだろう…
ちゃんと話せるかな、私
冷たくなって震える指先を押さえた