『先生の色』〜桜の下で始まった恋は、色を変える〜
目が覚めたら
先生と抱き合って寝てた
肌と肌が触れてて
ドキドキした
「おはよ…」
先生が眩しそうに目を開けた
「おはよ」
目が合って恥ずかしくなった
「恥ずかしい?」
「うん…
また顔に出てる?」
「うん
オレもなんか、照れる…」
ふたりで照れ笑いした
「…こんなにかわいい子が
オレでよかったのかな…って
思った」
「…よかったょ…
先生が、よかった…」
「…かわいい、菫…
…
…前に見てたけど…
あの時の記憶より、綺麗だった…」
「記憶は、脚色されるんじゃないの?
先生、言ってた…」
「うん…
脚色した色より、綺麗になってた…
…
…
あの日、雨が降っててよかった
…
あの時、車に乗せてよかった
…
菫が傘持ってなくてよかった
…
…
また会えて、よかった
…
好きになって…よかった…
…
ありがとう…菫
…
好きになってくれて…」
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