『先生の色』〜桜の下で始まった恋は、色を変える〜
「そろそろ、出ますか?」
佐々野さんに声を掛けられて
美術館を後にした
「時間あったら3人で食事でもしない?」
先生が言った
佐々野さんがパンケーキが食べたいと言って
パンケーキのお店に入った
「よく食べれるね…その量…」
私と佐々野さんが注文したパンケーキを見て
先生が言った
「女子は食べれますよ!
先生の彼女は食べないんですか?」
佐々野さんはそう言うと
大きい口を開けて
パンケーキをおいしそうに頬張った
先生は佐々野さんの質問には答えずに
佐々野さんを黙って見てた
先生はパスタとアイスコーヒーを頼んだ
「先生もパンケーキ食べますか?」
私が言うと
「うん、じゃあ、ひとくちちょうだい」
先生が言った
ひとくちって…
私はどぉやって先生にあげていいか戸惑った
彼氏ならホークで
ア〜ン…てあげるのかな?
「先生、
そーゆーのやめたほうがいいと思います」
佐々野さんが言った
「スミマセン
取皿とホークをください」
佐々野さんは店員さんが持ってきた取皿に
自分のパンケーキを1枚のせて
先生にあげた
「うん、あぁ、ありがと」
私もそこに1枚
自分のパンケーキをのせた
「こんなに食べれない」
3人で笑った
佐々野さんのさっきの言葉が気になった
そーゆーのやめたほうがいいと思います
それから
私も聞きたかった
先生が答えなかった佐々野さんの質問
先生の彼女は食べないんですか?
パンケーキなんか食べないのかな?
大人の女性は
先生
彼女に会ってますか?
今日もこの後、会うのかな?