ピュアな君に俺は恋をした
俺も徹もメモを取りながら説明を聞いた
職員にも挨拶をして入所している人達にも
挨拶をしていく

別の棟に行くとそこは通所の人達がいた

それぞれに挨拶をしていく

そこへ

「おはようございます」

と元気な女の子の声がした

振り向くと
ロングの黒髪でポニーテールをしている
目はぱっちり二重で吸い込まれそうだ
美人と言うより可愛いという表現が
ぴったりの女の子だった
白いロンTにジーパン
リュックを背負っていた

「おはよう 瞳ちゃん」

木田さんが答えた

その子の隣には40歳代の女性がいた
たぶん母親だろう

「おはようございます
今日もよろしくお願いします」

と言って女性は頭を下げた

木田さんが俺達を紹介してくれた

その子はすぐに覚えて

「おはようございます新田さん
おはようございます大貫さん」

ニッコリ笑顔で挨拶してくれた
隣にいる女性も頭を下げていた

俺も

「おはようございます瞳ちゃん」

と挨拶をした

彼女の担当の人が来て

「瞳ちゃん行こうか」

そう言って連れて行かれた

木田さんが

「ここは通所だから、彼女は毎日ここに
来て作業をしている
なかなか普通の所では働けないから…
3月に高校を卒業したばかりなんだ
知的に障がいがあるけど…一度聞いた事
見た事は忘れないんだ
勉強も出来る
だけど人とのコミュニケーションが…
取りづらい」

「そうですか」

俺はなぜか彼女の後ろ姿をずっと見ていた






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