ノクターンⅡ
24

空港からは、送迎のマイクロバスで30分足らず。

私達が泊まる家に着く。

ワイキキの繁華街、ホテルの間に建つ 素敵な豪邸。
 


「わあ。素敵。」みんなが、声を上げてしまう。


リビング、キッチン、ベッドルーム、どの部屋も とても広い。

そして、庭にプールが 青い水を光らせている。
 

「お祖父ちゃまのおうちよりも、広いね。」

絵里加がはしゃいだ声で言う。


ベッドルームを割り振って、荷物を置くと
 
「よし、プールに入ろうか。」と智くんが言う。

子供達は大喜びで。

早々に、水着を着て プールに飛び込む。智くんも一緒に。
 


「何だか 智之が一番、はしゃいでいるみたいね。」とお母様に笑われて。

私が、立派なキッチンを見て、
 
「これなら、食事も作れますね。」と言うと
 
「いいの。炊事からは解放よ。」と お母様が言ってくれる。
 


お兄様と智くんが 子供達とプールに入っている間に、私達は 荷物を広げたりして。

日本の冬が 嘘のような日差しの中、子供達の歓声に微笑む。
 



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