ノクターンⅡ
28

新学期、廣澤工業の社員になった智くん。

卒園を控えた絵里加。

幼稚園に残る壮馬。


色々な意味で、新しい年が始まっていた。
 

絵里加は、幼児教室は卒業して おけいこ事は バレエスクールと ピアノの個人レッスンに変えた。

壮馬は、今まで通り幼児教室に通い 2年後の受験に備える。


壮馬の幼児教室の間、絵里加はお母様の家でお留守番をしている。

お姉様からの提案で私達は、とても助かっていた。
 

「もう、絵里ちゃん、可愛くて。今夜 泊めたいくらいよ。」

絵里加を迎えに行くと、お姉様が言ってくれる。絵里加も
 

「ママ、見て。タッ君ママと作ったの。」

とビーズのブレスレットを見せてくれる。
 

今まで、いつも3人で行動していたから 最初壮馬は 戸惑っていたけれど。

少しずつ 絵里加の卒園を 理解していく。
 

智くんは 廣澤工業に 徐々に馴染んでいた。

心配していた帰宅時間も 今までとそれ程変わらず。


いつも、8時過ぎには帰ってくる。


子供達は 食事だけ先に済ませて お風呂は パパを待って 一緒に入っている。
 


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