ノクターンⅡ

子供を寝かせた後、二人でゆっくり食事をすることで 私達が話す時間は むしろ今までよりも増えていた。

智くんは、丁寧に会社の事を話してくれる。


今は、常務と一緒に 取引先を回っているらしい。
 

「常務は穏やかな人だから。どこへ行っても好意的なんだ。これから俺が、取引先のために何ができるかが 重要だね。」


智くんの前向きな言葉は、私の笑顔をさらに輝かせる。
 


休日は 4人で出かけたり お兄様達と一緒に 遊びに行ったり。


そして夜は、お父様達と食事に行く。
 


男性3人が揃うと、会社の話しになる。


最初、智くんを心配していたお父様達も 智くんの仕事振りに 安心したようで。



最近は、対等に意見を求めている。


私達は、そんな姿に安心し 笑顔になる。
 

「重役会議が始まったわ。」と、お母様は笑いながら言い、
 
「どこの会議室より、秘密が漏れないから安心よね。」と、お姉様が答える。
 

「私達、すごい現場に立ち会っているんですね。」と私が言い、また笑いが溢れる。
 
 


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