ノクターンⅡ

夜、帰ってきた智くんに、絵里加の事を話すと、
 
「麻有ちゃんの方か、一年生みたいだね。」と笑う。
 
「だって、本当に心配だったのよ。途中で泣いていたらどうしよう、とか考えて。」

私は拗ねて言う。

智くんは、心地よさそうに笑いながら、
 

「子供って、日々 成長しているからね。でも 学校が楽しそうで 良かった。」と言った。

私は、智くんに抱かれて話す。
 

「とっても明るく帰ってきたから。学校はすごく楽しいみたいよ。本当に良かったわ。」
 

「当分は、疲れるだろうね。絵里加 頑張り屋さんだから。」

智くんは、私の顔を両手で包み、
 

「麻有ちゃんに似てね。」と言った。
 

私達が心配する程もなく 絵里加は学校に慣れていく。

まだ下校時間が早いので 壮馬の幼児教室の間は 今まで通り お母様の家でお留守番をさせてもらう。
 


壮馬も年中になって、成長したようで、
 
「最近 壮馬君 とてもお兄さんになりましたよ。年少さんの手助けを 積極的にしてくれますし クラスでも 上手にリーダーシップをとっています。」

お迎えの際、幼稚園の先生に 褒められる。
 
「ありがとうございます。家では 甘えん坊なんですけど。」

私は、笑顔で答える。



子供達の成長に、戸惑いながら。
 


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