ノクターンⅡ

「ひとみちゃんの家も、軽井沢に行くって言っていたの。絵里加達、向こうで会おうねって約束したの。」

車の中、絵里加が言う。

小学校からのお友達は、生活レベルが高いから そういう事が良くある。

今年のお正月はハワイで、壮馬のクラスメイト一家に会った。

そんな時親同士は苦笑して挨拶をする。
 

「絵里ちゃん、いいわね。ひとみちゃんの家の別荘は、どの辺りなの?」お母様が聞くと
 
「中軽の方って言っていたから、うちの別荘と近いかも。ひとみちゃんも、別荘に自転車があるから、一緒にサイクリングしようねって言ったの。」

絵里加は、楽しそうに言う。
 

賑やかに話しながら、快適なドライブ。

高速道路は、渋滞することもなく、10時前には別荘に到着する。
 


新しく建替えた別荘は、とても使い勝手が良い。

建築から見届けた父は、とても愛着を持っていて いつも綺麗に管理してある。

今回も、昼間のうちに室内に風を入れて、外灯も点けてあった。
 


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