二度目の結婚は、溺愛から始まる


わたしと蓮は、その週末に双方の家族への挨拶を済ませ、入籍した。
喜ばれこそすれ、反対はされなかった。

祖父は、大々的な結婚披露宴をしたがったが、カフェの開店準備で駆けずり回るわたしにそんな余裕はない。

カフェの経営が落ち着いてからにすればいいと蓮も言ってくれた。

ウェディングドレスや結婚指輪も、ゆっくり選んで作れるし、その頃までにはもう少し「大人」になって、蓮の隣に似合う女性になれるかもしれない。

そんなことを思っていた。

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