twilight sinfonia
わかんねーと、呟いて俺の前の椅子に座る快斗。
机に項垂れる。


「瀬那も来てんだろ?」
「交換しなきゃよかったって思った」
「だろうな。琉星は交換した?」
「いや?彼氏いないって言ってたから交換してない」


……ほんと、キャラがブレないこいつ。


付き合い始めた次の夜に「え、いいよ。略奪は好きだけどメンバー間ギスギスするのやだから狙わない」って言われて、いいよ、ってなんだって思った。


「ていうか、可愛い女の子は好きだけど、自分が可愛いと思ってる女の子は好きじゃないな〜。
謙虚なフリして、アピールしてくるのも嫌い」


素直なのは嫌いじゃないけど、と呟きながら何かを入力する琉星。


「マジであいつブロックしようかな……」
「お前、歌い手の方に支障出るんじゃねーの?」
「そうなんだよぉっ、最近あいつと絡むこと多いからリスナーさんに不信感持たせることになるんだよなぁ……」


どうにかなんないかな……と呟く快斗。
少なくとももうしばらくの我慢が必要そうだ。
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