twilight sinfonia
「なあああ……俺の相談乗ってよぉ……」
「何?」
「深優に嫌われた……」
「見てたよ」
「瑠南と同じこと言うなよお前。似たもの同士か」


快斗は今にも死にそうな顔して、バカみたいに空笑い。


「とりあえずごめんって言ってこいよ。
どっちかが引かないと、何も始まんねーよ」
「お前らケンカしたらどっちから謝んの?」
「え、ケンカしない。謝らない。朝起きたら忘れてる」
「……平和だな、お前ら」


そんなしょっちゅうしょっちゅうケンカしてたら疲れるだろ、普通に。
ケンカする理由もないし。


瑠南はめちゃくちゃ拗ねて俺のこと無視して寝るけど、朝起きたら甘ったるい声で瀬那〜って抱きついてくるし。
そんなゴリゴリのケンカとか昔からほとんどない。


瑠南も俺も小さいことで怒ったりする性格じゃないから余計に。


「はぁ……」


快斗がため息をつくのと同時に内線が鳴る。
下の階でビルの管理してくれてるコンシェルジュさんから、桜井さんがついたっていう連絡。
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