twilight sinfonia
琉星が迎えにいったのを見届けてから俺は瑠南の部屋を覗きに行く。
快斗は放置。


「瑠南」


いない……ってことは深優の部屋か。


深優の部屋の前でコンコンコンと扉をノックすると、はーい、と瑠南の声が聞こえた。


「桜井さん来るけど」
「わかった、今行く」


……大丈夫なんかな、本当に。


リビングに戻って数十秒で、2人は戻ってきて、深優はズンッとかいとの前に立つ。


「……今回は許すから、次は同じことしないで」


ムッとした顔の深優を涙目で見上げて、うんっと呟いて抱き寄せる快斗。
単純なやつらだった。


「ねぇ快斗」
「はい」
「あんま深優のこと泣かせないで?怒るよ?」
「……はい」


小声でお説教食らってたけど。
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