メヌエット ~絵里加

グアムに着いて 長い入国手続きに並ぶときも 健吾はリラックスして 絵里加を笑わせてくれる。
 

「やっと着いたね。」空港を出て、絵里加が言う。

健吾は、眩しそうに目を細める。
 

「太陽も絵里加も、両方が眩しい。」

健吾の言葉に、絵里加は声を上げて笑う。
 

父は、タモン地区の高級ホテルを予約してくれた。

送迎車でホテルに着く。

二人の部屋は、オーシャンビューのスイート。

広い部屋はベッドの存在感に、圧倒されることもなく自然に寛ぐことができる。
 

「わあ。海、綺麗だね。」窓に駆け寄る絵里加。

健吾は、後ろから抱きしめる。
 

「本当だ。明日は、入ろうね。」






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