となりの一条三兄弟!
景ちゃんはもちろん今日もスッピンだけど、あんなに校則を厳しくされたんじゃ逆に笑うしかないと開き直っていた。
「茉莉は今日も一条くんと登校かあ」
景ちゃんがペットボトルのお茶を飲みながら、なにか言いたそうな顔をしている。
「いや、聖とだけじゃなくて、昴さんや晶くんとも一緒だよ」
「ふーん」
「家が隣なんだから、時間を合わせなくても必然的に……」
って、私はなにを必死に言い訳してるんだか。
すると景ちゃんはお茶を飲み干して、少し考えながらぽつりと言った。
「そういえば、一条三兄弟のファンの妬みがいつの間にかなくなったでしょ?」
「え、う、うん」
嫌がらせをされても心配させたくないから景ちゃんには黙っていたし、今しがたそのことを考えていたところだったから、ちょっとビックリした。
「実は黙っててって言われたんだけどね……」
景ちゃんが私に小さく耳打ちをする。
「この前っていうか先週かな。校則が厳しくなる前。放課後に茉莉の靴箱にまた嫌がらせの紙を入れてる人がいたんだよね。しかも今度はもっとひどいことをしてやろうとかクスクス笑いながら話しててさ」
「そ、そうなの……?」
「ムカついたから文句を言ってやろうって、その人たちに近づいたらね……」
景ちゃんの視線が私じゃなく別の場所へと向いた。
それを辿るように振り向くと、自分の机に顔を伏せて聖が寝ていた。
「私が言う前に一条くんが怒ってくれたんだよね」
「え、こ、聖が?」
そんなこと一言も言ってなかったし、聖は学校ではクールだから、あまり怒ったりもしない人なのに……。