エリート御曹司が花嫁にご指名です
「私……」

 パサッとワイシャツが椅子に放られた。綺麗についた筋肉が見事な上半身を目の当たりにして、熱が全身を駆け巡り、羞恥心に襲われる。

 そして桜宮専務はベッドに上がり、私を抱きしめた。

「なにもしなくていい。俺に任せておけ」

 彼は耳元で囁き、耳朶に舌を這わせ、やんわり食んだ。

「あぁっ、ん……」

 自分の口から、いやらしい喘ぎ声が出るなんて信じられない。

 桜宮専務の舌からもたらされる快楽に声を抑えていると、クッと喉の奥で笑われる。

「声を抑える必要はない。どんな姿でも可愛いが、ベッドの中では奔放な汐里が見たい」

 私のワンピースは巧みに脱がされていく。レースのブラジャーとペアのショーツ姿を彼の目に晒された。

「綺麗だ」

 恥ずかしくて仕方がないが、その先、子供を作る行為をしなければ、私の望みは叶えられない。

 嵐のような出来事に、必死についていきたいと思った。桜宮専務の瞳に見られているだけで、身体の中が疼いてくる。

 専務と秘書の垣根がどんどん壊されていく。

 昨夕、私に子供を授けてほしいと口走ったのは本心。お見合い相手ではなく、桜宮専務の子供が欲しい。

 桜宮専務でなければ嫌。素肌を見せ、肌を重ねることなんて、他の人ではあり得なかったのだ。

 垣根がなくなり、桜宮専務は今まで見せたことのない情熱的な表情で、私を快楽の世界にいざなった。

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