口語自由詩

紅の月夜



空から死神がやって来て



暗黒に染まる今日の空



死神は

お前らのもとに


血の雨を降らせる


どんなに権威を振りかざそうが


そんなものは 国境をまたげば


ただのゴミです


どんなに神に祈ろうが


そんなものは外見だけを似せただけ


そこに心はありません


ほら

そんなことをしているうちに





死神が

怯えた魂を狩り尽くす

響くのは死神の乾いた笑いだけ



“震えろ!”

“叫べ!!”

“逃げ惑え!!!”


ha ha ha…


闇の中から不安そうに


のぞく月は



誰かの血で 紅に染まっていく



黒いはずの闇は


紅の闇へと
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