【女の事件】豚小屋
豚小屋・4

第1話

(ガシャーン!!ビヤー!!ビヤー!!)

家族みんなで仲良く晩ごはんを食べているときに、突然食器が大きく壊れた音と男の子が泣き叫ぶ声と同時に、40前の女の強烈な怒鳴り声が響き渡った。

事件は、2017年2月23日の夕方6時50分頃に発生した。

事件の発端は、ちづる(38歳・パート)が毎週木曜日にいつも見ていたテレビ番組を兄・しゅういち(45歳・配送従業員)の長男・ようすけ(4歳)が楽しみにしているアニメ番組と重なったので、ずっとガマンをしていた。

この時、ちづるのガマンが限界に達したので、食器を兄嫁・あいこ(42歳)に向けて投げつけた。

ちづるが投げた食器があいこの額を直撃したあと、大量の血があふれ出た。

ようすけは『おかーさんが殴られた!!』と泣き叫んでいた。

端にいたちづるの母親がちづるに『どうしてあいこさんにに食器を投げつけるのよ!!』と怒った。

ブチキレを起こしたちづるは、ハンバーグを切るときに使うナイフの先端でしゅういちの右肩を激しく切りつけて大ケガを負わせた。

「痛い…痛い…」
「ふざけるなよ着服魔!!アタシがどれだけあんたたちのためにガマンしてきた思ってるのよ!!」
「あやまるよ…痛い!!痛い!!」

ちづるは、力を込めてフォークでしゅういちを刺して、深い傷を負わせた。

その後、ちづるはより激しい怒りを込めてあいこの顔を平手打ちで20~30回叩いて大ケガを負わせた。

ようすけは、しゅういちとあいこ夫婦の100倍の力で暴行を加えた。

「あんたのせいで、アタシの人生がズタズタになったのよ!!ぶっ殺してやる!!」

ちづるは、ビャーと泣き叫んでいるようすけをめちゃくちゃに殴り付けた。

そして、ようすけが大事にしているアニメのグッズなどをめちゃくちゃに壊した。

ちづるの暴力を止めることができなかった母親は、泣き寝入りするしかなかった。

どうして…

どうしてちづるがしゅういちの家族にきつい暴行をふるうのかが分からない…

こんなことになるのだったら…

ちづるを嫁に出すのだった…

だけど…

近くに相手がいないから…

できない…

ことの発端は、ちづるが8月から9月にかけて名古屋市内にある結婚相談のお店に行ったことが母親の耳に入ったことであった。

それを聞いた母親が、県外へ出て行ったしゅういちに実家へ帰ってきてほしいと電話でお願いした。

しゅういちは、8ヶ月前に勤務していた小さな村の役場の会計の金庫から2000万円を抜き取った事件を起こしたので、チョウカイメンショクになった。

父親の知人夫婦が助け船を出して、金銭的な問題を解決した。

役場側は、知人夫婦に免じてしゅういちをジシュタイショクに変えて、刑事告訴を見送った。

しゅういちは、父親の知人夫婦の紹介で8ヶ月前に交通事故で前の夫を亡くしたあいこと結婚をした。

両親は、しゅういちにもう一度やり直しの機会を与えるために常滑市内の実家へUターンさせた。

両親は、しゅういちにお嫁さんと子供が両方できたから、ちづるは結婚しなくてもいいと決めつけた。

ちづるの結婚は望めないと決めつけた両親は、ちづるが結婚する時に必要な貯蓄をスッカラカンにした。

年が明けて、2017年の2月頃にちづるが再び名古屋市内の結婚相談の店に行くようになたので、両親がオタオタとおたついた。

両親はちづるに対して『40前になれば結婚の条件が悪くなるのよ…』と繰り返して言うているのに、ちづるは言うことを聞かなかった。

だから両親は、ちづるに近所の家の娘さんが500回もお見合いをしたのに断られてばかりいたのでノイローゼになったことを話して、独身の方が気楽でいいわよとさとした。

納得が行かないちづるは、両親に反論したので、話し合いがこじれた。

ちづるのイライラが日増しに高まるばかりだ。

やっぱり嫁に出す…

いいや、近所の娘さんが極度のノイローゼになった事案があるから、結婚なんかしない方がいい…

両親のユウジュウフダンが原因で、家庭は崩壊の危機におちいった。
< 36 / 53 >

この作品をシェア

pagetop