芸能人の幼なじみと、内緒のキスしちゃいました。



散々わたしに甘いことを言った悝世はそのまま着替えのためにいったん別室へ。


わたしはどこにいたらいいのかわかんなくて、とりあえず他の人の邪魔にならない程度に端っこへ移動。



高校生のわたしがいるのはかなり場違い感。


カメラの機材を準備している人や、照明の調節をしている人たち。

カメラマンさんや、アシスタントさんたち。


いろんな人たちが、悝世の撮影のために動いてる。


いつもいつも、悝世は撮影嫌だとか、だるいとか文句ばっかり言ってるけれど。


なんだかんだ、いつも必ず撮影は休んだりしない。



きっと悝世はわかってるんだ。


自分のためだけに、これだけの多くの人が動いて、自分が簡単に休むことでいろんな人に迷惑がかかったりすることを。


それと……雑誌を買ってくれる読者さんたちが待っているから。

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