シンフォニー ~樹

「連休、軽井沢に呼ぶからさ。樹の目で見て、意見を聞かせてくれよ。」

智くんは『仲良くしてほしい』とか『面倒を見てほしい』と言わない。

その優しさに、樹は胸を締めつけられた。
 

「別荘に来るって?勇気あるなあ。みんないるのに。」

樹の本心からの言葉に、
 
「まだ二人共学生だから。どうなるか、わからないんだけどね。」


智くんは、温かい目で樹を見て言った。
 
 


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